自分再生への手術 最終回
からのつづきです。
退院予定日の前日。
検査をし、これで問題がなければ、
いよいよ明日、退院という。
内視鏡検査を終えた天野っちが言った。
退院できるのは、喜ばしいことよね。
子供たちも喜ぶだろうし、ペットたちも大喜び。
なんたって、家の中で、私は人気者だから~。

でも、心配なこともあったわ。
まだお腹の傷は痛いし、
Gパン刑事の私は、家に帰って
無理のない生活が送れるかしら?
きっと私のこと、家に帰ったら・・・
いろいろ気になって
無理をしてしまうんじゃないかしら?
しばらくして、看護師さんが退院後の生活の
注意事項が書いてある冊子を 持ってやってきた。
日常生活などについて、いろいろアドバイスを受けたわ。
重い荷物はしばらくは持っちゃいけないのね!
そして・・・
私は気になっていたことを聞いたわ。
私の傷の上には、
半透明のテープが段々に貼ってあるのだけど・・・

すると看護師さんは

なるほど!
さて、その夜、
夫が病院に顔を出した時、
私は昼、看護師さんに言われたことを夫に伝えた。
「3年間も?」
そう驚く夫に、私はため息交じりにこう言ったわよ。
しばらくは・・・って、3年くらいでいいのよね?
だって、無理しちゃいけないんだもの!
さて、29日、木曜日。
仕事で来られない夫に代わって、
友人Rちゃんが、我が家の娘たちを連れて
病院に迎えにきてくれたわ。
Rちゃんは来るなり言った。
Rちゃんも私に負けないほど、
食べるのが大好きな人。
私の気持ちを、よーくわかってくれていた。
そうね~
遠くまで行くには、まだ自信はないし、
とにかく、肉だわ!
私は病院から近いステーキけんをリクエストした。
ステーキけんでメニューを眺める。
あぁ~なんて魅力的なの!
これもいいわ~でも、こっちもいい・・・
あーん、どれにしよう!迷いまくりよ!
もっともっと迷っていたかったのに、
長女に急かされ、注文。
じゃ、先にサラダバーねと、向かおうとした時だ。
Rちゃんが言った。

私はすぐにRちゃんの好意を断ったわ。
すると、今度は長女が
皆の思いやりはありがたかった。
でも・・・でもね・・・
大人げないとわかっているわ!
でも、自分のこの目で選びたいのよ!
2人の好意を振りきって、私は席を立った。
まだ痛むお腹を抱え、サラダバーに向かう。
そして、数分後・・・

そして、その後も・・・

娘たちもRちゃんも そんな私を見て言った。
そう見えるわよね?
そう見えて、当たり前よね?
でも、それは食い意地のなせる技だったみたい。
正直なことを言うとね、
退院後、私は手術を受けて、
本当によかったのか?なんて考えていたの。
手術を受ける前も不安はあったわ。
次女を帝王切開で産んでいて、
お腹に元々傷はあっても、
でも、やっぱりお腹に傷をつけるって
やっぱり抵抗があったのよね。

それでも、手術前の私は、
そう自分に言い聞かせて手術をしたわけだけど・・・。
術後のお腹の傷が痛くて、痛くて・・・

余りの痛さに、手術したことを後悔していた。
退院してからも、心からこれでよかった!とは
言えない日々を過ごしていたわ。
だって、お腹に力が入らないから、
しばらくは、太ももで歩いている感じなのよ。
そうね・・・まるで

1日、ただ歩くだけで体力を消耗する。
そして、攣ったような痛み。
1日の疲れを癒すためには、お風呂なんだけど
湯船には、1ヶ月検診が終わるまで入っちゃいけないし、
もー!体が寛がないわ!
あぁ、あんなに張り切って手術したのに、
これで私、よかったのか・・・?
でも、あれは・・・
傷口に貼ってあったテープが剥がれた
手術3週間目の頃だった。
外を歩いていたら、あることに気付いたのよ。
そうなのよ。気がつけば
劇的に楽になっていたのよ!!
なんてことよ!
そして、テープが剥がれ、
姿を現したお腹の傷だけど・・・。
医学の進歩ね!!

前の傷より全然キレイになっている!!!
ここに、お腹の傷の写真載せたいくらいよ!
お腹の傷もキレイ!お腹の痛みからも解放!
その上、毎月やってきた恐怖の生理痛からも解放されたとしたら・・・
なんて幸せなことなのよ!
手術前とさほど変わらない日常を過ごせるようになって初めて、
私にとって、この選択が正しかったんだって
思えるようになったの、ホント最近のことよ。
でも・・・いくら体が楽になったからといって、
自分に言い聞かせていることがあるわ。
やっぱり無理は禁物だって!
しばらくは・・・あっ、3年は・・・
家族に協力を得て、生活しようと思っているわ~。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
長い間、お付き合い下さり、ありがとうございました。私の手術までの経緯、手術後の経過を綴ってきました。子宮内膜症などで悩んでいる方、ご参考になりましたか? 文中にも書きましたが、術後は、余りの痛さに(私が痛がりというのもあるけど)『なんで、手術なんかしようと思ったんだ!』と後悔する気持ちになったのも確か。でも、人間の体は素晴らしい! お腹切っても、どんどん回復するものですね。今は、あの地獄の生理がないということが嬉しい! もう苦しまなくていい! これからはもっとパワフルにいろいろなことに挑戦したいです。
コメント
コメント一覧 (13)
コロナでグズグズしてしまい、1年越しです。
かーたんのこちらの記事を昨夜再び熟読して、ドキドキを抑えました。
手術当日もまた、最初から読みふけるでしょう。
かーたんさま、この記事を書いてくださって本当にありがとうございます。
(もうこちらはみてらっしゃらないかも知れないけど)
いつも楽しくブログを読ませてもらっています。
私も明日、子宮全摘手術を受けるのですが、術前説明でびびってしまい脳貧血になりました(T_T)
今ベッドの上で心を落ち着かせるために、カータンのブログを読んでます!
私も明日は宇宙人に選ばれし人類となって上手いこと妄想列車に乗りたいなぁー!(>_<)
手術のリスクや後遺症が出た人の話を聞き、施術を数年悩んでいたけど、決心の後押ししてくれたのはカータンのお話でした。
ひと月の半分以上が生理で、1時間に1度のトイレじゃ間に合わない「多い日も安心!」「朝までぐっすり」で安心出来ない状態でした。外出先ではまずトイレを確認する状態でした。貧血で倒れた事もありました。
手術後暫くは痛さなどから「これで良かったの?」と思っていたけど、ふと、皆んなと同じように過ごせている事に気付き、幸せを感じています。
上記の通り普通に過ごせる幸せを伝えたく、また、後押しして貰ったカータンのブログに感謝を伝えたく書き込みしました。
はじめまして!いつも楽しく読ませて頂いてます。
去年の今頃、ちょうど子宮全摘の手術をして退院し、カータンさんと全く同じ事を思ってました。
本当に手術して良かったのだろうか?と。
術後のあまりの痛さに、入院中と退院後に1度づつ過呼吸になったので。。幸い、その後過呼吸は再発してませんが。
カータンさんの言う通り、徐々に徐々に回復して行き、今ではあの毎月の煩わしさが無くなり、本当に快適な日を送れるようになり、手術万歳!と思ってます。私も帝王切開もしていたので、その上に更に大きな傷。ケロイドになりやすい肌なので、カータンさんのようにキレイな傷あとにならず、もの凄いケロイドが残ってますが、もう51歳になるし、そんな事は気にならないくらい身体が楽になりました!
古い記事にコメントしてごめんなさい。
手術前もカータンさんの手術の記事を読んで、手術は不安だけどやっぱり元気になるならやろうと背中を押してもらいました。
今日、全然違うカルディのネタ(カルディ私も好きなので、カータンさんおすすめの買ってみます)を読んでたら、以前のこの記事が目に止まり、そうだ、カータンさんと同じだ!カータンさんにお礼言いたい!と思ってしまい、長々と書いてしまいました。
カータンさん、本当にありがとうございました!
これからもお体に気をつけてお過ごしくださいね。
また楽しい面白い記事、楽しみにしています!
私も子宮内膜症の腺筋症で、若い頃卵胞嚢腫の手術も受けました。
出産も同じく帝王切開、地獄の生理痛は産後1年で復活。生理期間は子供の相手なんかとてもじゃないけど何も出来ない自分に自己嫌悪の日々でした。
かーたんのブログは1年前くらいに知って拝見してたのですが、とってもアクティブで人生を謳歌してるなぁ、自分とは全く違うわ、、と楽しみながらも羨ましく思ってたのでこの記事を読んでびっくりしたしとても励まされました。
全てが生理を基準に動いてて月の2週間は憂鬱な気分、、ほんとその通りで涙出ます。
まわりと比べて自分だけダメな母親の気持ちでいたのでこの記事を読んで救われました。
子宮全摘はまだ勇気がないので毎月家族に迷惑をかけながらやり過ごしてます。かーたんはその後の体調はいかがでしょうか。
カータンの自分再生の記事、なんども読んで、心を落ち着けています。
まだ手術決定じゃないけど、あ〜こわいわ。
いつも楽しいお話、ありがとうございます。
卵巣嚢腫ができて、リュープリン注射で小さくしようと思いましたが、
抱えて生きているのが性に合わないと思い、手術に踏み切ることにしました。
先週5日間入院し、腹腔鏡で左卵巣と卵管を摘出手術して無事退院し、
今週から会社に来ています。
入院前も、入院中も、このカータンの記事を心の支えにしていました。
手術室に向かう時も「モットワカイオンナハイナカッタノカ」という
宇宙人の会話を思い出し笑いして心の中で勇気づけたり、手術が終わってからは
私もジーパン刑事のような動きで、トイレに向かったりしていました。
腹腔鏡でさえ痛みはあるので、開腹したカータンはもっと辛かったことと思います。
それなのに、入院中にこんなに細かく記事をまとめるなんて、さすがです。
私の数少ないエピソードは病室で「5時に夢中」を見ていたら、岩井志麻子先生が
「私はサザエと同じあわび女子学園の出身で」とか言っていて、そのときにちょうど
看護師が血圧を測っていて、笑いを堪えるのに苦労しました。
退院後、健康に生活できて、外出できて、働けることに心から感謝しています。
カータンのおかげで不安だった入院生活がだいぶ和らげられました。
今後、生理痛や他にできている内膜症がどうなるかはわからないけれど、
もしもまた入院するようなことになったら、この記事を見させてもらいます。
ご自身の入院体験談を描いてくれて、本当にありがとうございました。
カータンのブログは前からずっと読ませてもらってたのに知りませんでした。
えー!カータンも子宮全摘手術してたんだ!と思って一気にブログを読み終えたら、何だか心が軽くなりました。
特に手術室に入る時の宇宙人👽の下りは最高です。私も選ばれた地球人として手術室に入ります!
カータンはやっぱり最高です。樹木希林さんが物事を愉快に捉えなさいっておっしゃってましたけど、本当にカータンのブログを読んで改めてその通りだと思いました。
ありがとう!カータン
2か月後に卵巣両方+子宮摘出手術予定のアラフォーです。
健康診断で筋腫あり疑い→婦人科受診で両卵巣嚢腫(でっかい)→紹介先で子宮も摘出 とどんどん大事に(笑)
なのに全摘出が良いと告知され即時にそうすると決められたのは、こちらのブログを拝見(ほぼ爆笑)していたからです。
摘出後のホルモン療法等不安は多少ありますが、とても前向きな気持ちで落ち着いています。
私も同じような体験をされる方に役立つかも知れないから記録を残してみようかなぁ(*^^*)
カータンありがとう!これからも楽しみにしています♪
カータンさんのblogも楽しく拝見しておりましたが、過去に私と同じ注射での治療や、手術をされたと最近知りました。
不安や「手術する」という決断をされた経緯などとても参考になりました。なによりもあらゆる事を「妄想」(笑)という前向きな捉え方で乗り越えてこられた表現にとても感銘を受けました、って文章が固いですが(汗っ)
とにかくこの先色々悩んだりするんだろうなってモヤモヤしてた気持ちが前向きになりました。有難うございました。
私も線筋症持ちですが、努力の末、36歳で第一子を妊娠中です。カータンが同じ病気だったと知り、ますます親近感をもちました。
生理痛が来るたびにのた打ち回るほどの激痛わかります。同じく貧血気味ですし(T-T)それで客室乗務員の仕事をされていたとは、本当に恐れ入ります。
最近、役目を終えた後の子宮全摘出の選択肢についても考えていたので、このレポは非常に参考になりました。
カータンのように、おしゃれで面白くてかわいいお母さんになれるようがんばります。
今(2018年)読み終えました。過去ログなのに最終回に至るまでに思わず応援コメント入れたくなりました(^-^;
そんな重症の生理痛を抱えてよく客室乗務員業務をされてたものです。おしんスッチーとはよく言ったもんだ(今年からの読者なんで未だあんまり読めてませんが(^人^)ゆっくりついて行きますね。
最近はご実家のことなどご多用だと思います。ブログは無理のない範囲で更新してください。
これからもステキナコトがたくさんカータン一家に起きますように!