先週の土曜日、

夫が詳しい話が聞きたいと、

家まで某営業マンに来てもらった時のこと。


あたし・主婦の頭の中


呼んだ本人である夫が対応。

私は長女の部活のランチ会に出なければならず、

その仕度の真っ最中だった。


あたし・主婦の頭の中



洗面所で化粧をしていると、次女がやってきて、言った。


あたし・主婦の頭の中



お茶ぐらいは私が出そうと思っているんだけど、

今は手が離せない・・・


あたし・主婦の頭の中



そう言うと、次女は妙に張り切って


あたし・主婦の頭の中



そうなのだ、

次女は超がつくほどお客さんもてなし好き。

我が家に誰かくると、接客したくてたまらないのだ。


私が化粧を終え、キッチンに行くと、

次女が引き出しを開け、なにやらしていた。


あたし・主婦の頭の中



「何してるの?」と声をかければ・・・


あたし・主婦の頭の中



次女のおもてなしは、

コースター選びからすでに始まっているようだった。


そして、麦茶を冷蔵庫から出してグラスに注ぎ・・・


あたし・主婦の頭の中



あら?それはもしかして自分用?

コップにオレンジジュースも注ぎ始めた。


あたし・主婦の頭の中



そして、危なっかしい足どりで、テーブルまで運んで行った。


あたし・主婦の頭の中



飲み物を出すと、しっかり自分も同席。


あたし・主婦の頭の中



自分も仲間に入りたい、その気持ちはわかるんだけど、

果たして夫は営業マンからちゃんと話は聞けるのだろうか?

少し心配しながら、私は家を出たのだった。



そして、その夜のこと。

子供たちが寝静まった後、

夫が今日の出来事を話し始めた。


あたし・主婦の頭の中



最初は大人しく席に着いて、

オレンジジュースを飲んでいたんだけどさ~

やっぱり段々飽きてきて・・・


あたし・主婦の頭の中



そりゃそうだよ、大人の話なんか面白くないわけで・・・


あたし・主婦の頭の中



でも、どうしても仲間に加わっていたかったみたい。


で、どうしたと思う?


あたし・主婦の頭の中



竜ちゃんにとっての極上のおもてなしのつもり?


いきなり肩叩きをし始めたんだ・・・。


あたし・主婦の頭の中



営業の人も肩を叩いてもらいながら、

平気で話せるわけもないじゃない?


だから、ちょっと可哀想だけど、言ったよ。


あたし・主婦の頭の中



そしたら、しばらく1人で遊んでいたんだけど、

またこっちに戻ってきて・・・


あたし・主婦の頭の中



で、どうしたと思う?


あたし・主婦の頭の中



手に持っていたもの見て驚いたよ!


あたし・主婦の頭の中


何を持っていたと思う?


お手伝いをした時に引けるプリキュアシールのくじだよ!

あたし・主婦の頭の中



俺たち家族は絶対に引かせてくれないあのくじを

さっと惜しみなく差し出すなんて、

これぞ最上級のおもてなしのつもりなんだよね?


でも、営業の人だって遠慮するよね?


あたし・主婦の頭の中



それでも、しつこくしつこく勧めるから、営業の人も困っちゃって・・・。

だから、可哀想だけど、言ったよ。


あたし・主婦の頭の中



そしたら、しばらく1人で遊んでいたんだけど、

また戻ってきたと思ったら・・・


あたし・主婦の頭の中







今度は・・・







どうしたと思う?












あたし・主婦の頭の中



もうここまで来ると営業の人も気の毒に思ったのか

膝に乗せたまま、話をしてたよ。



そして、営業の人が帰る時には、


あたし・主婦の頭の中



手紙まで渡して、寂しそうに別れを惜しんでいたよ・・・。


あたし・主婦の頭の中



なんかそれ見てて、心配になっちゃったよ。

だってさ~


あたし・主婦の頭の中



言えてる!


あたし・主婦の頭の中



そんな話をしていたら・・・

パソコンを覗いた夫が言った。


あたし・主婦の頭の中



なになに?


あたし・主婦の頭の中



恐縮しております?

なんだか営業の人も大袈裟ね~


あたし・主婦の頭の中




なになに?


その先を読んだ夫が言葉を失い、

それから思い詰めた顔でこう言った。

あたし・主婦の頭の中



『短い時間だったにも関わらず、

わたくし宛の手紙には・・・』


あたし・主婦の頭の中



『竜ちゃんにどうぞよろしくお伝えください。

人懐っこい可愛いお嬢さんですね』



会ってたった1時間・・・

それでだいすきだよって・・・?

営業マンもさぞ驚かれたことだろう。


次女なりの最上級のおもてなし?








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子供って誰かが家に来るとすごく喜ぶけど、次女はその度合いが半端ないのです。お客さんに

向かって必ずといっていいほど言う台詞は「うちでお風呂、入っていったら?」。次女の中で、お風呂=夜という概念があって、お風呂に入る=夜まで帰らないでいてくれるということなんでしょう。営業の人にお風呂を勧めなかったのがせめてもの救い?