愛=GO!(4)
短期集中連載「愛=GO!」初めて読まれる方は
いよいよ潤君との初顔合わせの日を迎えた。
す・・・すてきだわ!
やっぱりこのお面をつけていてよかった・・・。
間近でこんな素敵な顔を見たら私・・・
理性を失ってしまうところだったもの・・・。
ジェニーな私は顔を下げた。
すると、
わ、私だって、そう思うわ。
でも・・・でも・・・これはトニーとの約束。
取るわけにはいかないの・・・。
すると、その空気を察したトニーが言ったわ。
トニーが考えたダンスは、かなり接近するポーズが多く、
私はお面を被って踊ることに、改めて感謝した。
初日のレッスンは滞りなく終わった。
残された私にトニーが言ったわ。
「あなたが毎日、素のまま稽古場に現れたら
そのうち潤君が気づいてしまうかもしれないでしょ?
だから、毎日、これを着てこの稽古場に通って・・・
そして、更衣室でジェニーの衣装に着替えて頂戴!
いいわね!」
私に差し出されたもの・・・
私はこの格好で稽古場に通い始めた。
数日後には、稽古場に現れた潤君に遭遇なんてこともあったけど、
この格好のお陰で彼は私がジェニーだと気がつかずに
ごく自然に挨拶をする仲になっていった。
レッスンは順調にいっていた。
2人の息はぴったりで、それを見て振付師であるトニーでさえ
嫉妬するくらいだった。
ある日のことだ。
レッスンの休憩中、ジェニーな私に潤君は
こんなことを聞いてきたの。
えっ?
私は正直に答えたわ。
その時、私は見た。
冷静な態度で軽く交わす潤君の、その左手のこぶしを・・・。
彼は続けたわ。
私は決心した。
そう・・・私は・・・
左手で「1」の文字を作ろうとしたその瞬間だった。
愕然とする彼・・・。
そりゃそうだわ。まさかいつも踊っているジェニーが
41歳って知ったらそりゃ驚くわよね・・・
ところが、彼は何を勘違いしたというの?
ど、どーしよう!!
正体を隠せば隠すほど、彼の心の中には
理想の女性=ジェニーの姿が作り上げらていった・・・。
そして・・・今日でレッスンも終わるという日の朝のこと。
私がいつもの格好で更衣室に入ろうとすると・・・
先に来ていた潤君が更衣室の前で
ウロウロしているではないか!!
そして、私に気がつくと言った。
更衣室にジェニーはいないわ。
だって・・・ジェニーはここにいるから・・・
私は懸命に平静を装った。
今、中に入るわけにはいかない!
私の焦りが、思わぬほどの大量の水を床に撒き散らす結果となって・・・
その水が原因で私は・・・
「きゃーーー!!」
「危ない!!」
彼は気がついてしまったのだろうか・・・。
転びそうになった私を咄嗟に助けてくれた彼の・・・
この行為が思わぬ展開になろうとは・・・!!
彼は気づいてしまったのか・・・!!
愛=GO!(5)最終回へつづく!
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上のこの学校もいよいよ明日から。お正月気分にもピリオドを。(遅すぎ?)妄想列車の旅もそろそろ終え、現実の世界にひとまず帰ってこなきゃだわ。引っ張り過ぎ? だってこれは連載だから。下らすぎ? それは私の妄想だから・・・。この連載も次回でラスト。あともう少しお付き合いください。
では、今日もご乗車ありがとう!
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