以前、住んでいたマンションの部屋は1階にあり、

リビングの前には7坪ほどの庭がありました。


夏などよくここで夫が

長女をビニールプールに入れてくれました。






その日も、そんなのどかな夏の日でした。

私は、その時間を利用して、

美容院に行くことにしました。






ちょっと前にオープンした美容院。

初めて行ってみることにしたのです。






「わかったわ~玄関の鍵ね!じゃ!行って来るわ~」






私は美容院に行くときは、なるべくおしゃれにして行きます。






だって・・・もし普段のこんな格好で行ったとしたら・・・、

先方はどう思う?






そして、ちょっとうつらうつら・・・して・・・、






目を覚ましたら・・・






こんな髪型にされていたなんて・・・

たまりませんから!

(勝手にパーマなんてかけられないって!)


だから・・・

美容院に行くときには、必ずおしゃれをするのです!


その日の私もそうでした。






だから、その努力の甲斐あって、






の方が、私に差し出した






第一関門突破です。






私は、その写真ばかりの綺麗な雑誌をパラパラと・・・

ただ捲りながら・・・カラーリングを受けていました。


頭の中では棚に置かれた女性週刊誌の

内容をとても気にしながら・・・。






やがて、お店の方が飲み物のオーダーを

取りに来てくれました。






「髪の毛が冷めたいから、

何だか温かい飲み物が飲みたいわ・・・」


私はにこやかに応えました。






すると、スタッフの方が私に言うのです。






「窓の外で・・・誰かが呼んでいるみたいですが・・・」

「窓の外に何か?」






言われた方に目をやると、そこにはトドが!!






いや!トドじゃやなかった!

夫が張り付いてました!!






今日はおしゃれをして、日常を忘れ、

優雅なひと時を味わいに美容院に来ている私・・・に

そのトドはあまりにも現実味があり過ぎました。


見なかったことにしよう・・・と視線を外すと、

トドはさらに激しく窓ガラスを叩きました!






「お客様を呼んでいらっしゃるようですが・・・」







もう逃げられません・・・。






私はその格好のまま、美容院の外に出ました。

一体!どーゆーつもりなのよ!!

怒鳴る私に、夫は逆切れして言いました。







あんた!どーして、窓の鍵まで閉めちゃうんだよ!






「家にも入れず、今、庭にぺーちゃん残して、

庭から外に回って、鍵を取りに来たんだよ!!」






ヒーーーッ!

それは悪かったわ!!

ごめん!ごめん!

急いで夫に玄関の鍵を渡しました。


夫が去り、私は何事もなかったように






熱いコーヒーと一緒にテーブルの上には・・・、

女性週刊誌が。






そう、これ読みたかったのよ!


って・・・なぜ?


それ以来、その美容院に行くと必ず、

女性週刊誌がさりげなく、でも当たり前のように

私の席に運ばれるようになりました。


美容院で女性週刊誌を読み漁る・・・

まさに私の至福のときです。


負け惜しみじゃありません。(涙)



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昔は、美容院に女性週刊誌があったのに、最近はほとんどありません。子どもたちが行ってる美容院には、あるんですね。大抵、次女と長女は一緒に髪を切りに行くんですが、長女が「もうママついてこないでいいよ。2人で行かれるから」と言うんだけど、「いいえ!ママも心配だから一緒に行くわ!」と付いていく。待っている間は、まさに至福の時です・・・。