金曜日は、
長女の高校の卒業式だった。

長女は朝からしんみりしてた。

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その気持ちもわからなくもない。

長女は、
小学校から高校までの12年間、
同じ学校で学んできた。

そんな長女にとって、
今日の卒業式は、
通い慣れた学び舎と

そして、
12年間共に過ごしてきた
仲間との別れでもあるからだ。

いつもより少し早起きして、
身支度をし、

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そう言って、
最後の制服に手を通した長女。

そんな長女を少しは
明るい気持ちにさせてあげようと

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そう言ったら、
思い切り怒られてしまった。

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そろそろ家を
出なきゃいけない時間なのに
なかなか家を出ない長女に

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そう言ったら・・・

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夫と私にさっと手紙を渡すと、
逃げるように出て行った。

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まさか高校卒業の朝に
娘から手紙をもらうとは
考えてもなかった。

そこには・・・

6年間お弁当を作ってくれたこと、
忙しい中、
学校行事に来てくれて嬉かったこと。

妹が生まれて、
姉としてなかなか甘えられず、
素直な気持ちが伝えられなかったこと。

だから、学校行事は唯一
私(母)に一所懸命な姿を見せられると
張り切っていたと。

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思えば、今まで
たくさんの衝突が長女とはあった。

その度に、私の姉に

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そう愚痴を言うと、
姉は決まって、長女の肩を持つのだった。

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手紙には、次女の私が
気付いてあげられなかった
長女としての心の葛藤が
素直に綴ってあって

それはまさに私の姉が
言っていたことに重なった。

そして、手紙を読み進めていくうちに

『この学校に入れてくれてありがとう』

その文字を見た時、
私は救われた思いがした。


私は長い間、悩んでいたのだ。
娘に良かれと、
小学校受験をして入れた学校。

でも、長女にとって、
本当にそれでよかったんだろうか?と。

学年が上がるに連れ、
当然勉強は難しくなり・・・

特に中学時代はテストのたびに、
大げんかになっていた。

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そんなことの繰り返しで
ついには長女に

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その言葉を娘の口から聞いた時
それまで私が思っていた
『娘のために』という考えは

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そう思えたのだ。

そうだ、
小学校受験に本人の意思など何もない。
そこにあるのは、親の想いだけ。

あの日以来、私は娘には
何も言わなくなった。

今更ながらだけど、
長女にも選択肢を
与えてあげるべきじゃないかと
そう思ったからだ。

高校3年間は、
ノイジーババアはサイレントババアになり、

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進路についても、
全部長女任せにしてきた。

そんな中で娘から
楽しい学校での話を聞くたび

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そう思ったりもしたが、
でも、口出しはしない。
ただただ静かに見守ってきた。


だから、卒業式の朝、
長女からその言葉を伝えられ、
私はほっとしたのだった。


いつも大きな愛で包んでくれて、
私の居場所になってくれてありがとう。
私の味方になってくれて、
存在を肯定してくれてありがとう。

そして、
この学校に入れてくれてありがとう。
文句をたくさん言っちゃったけど
流して、卒業まで通わせてくれてありがとう。

この学校で学ばせてくれて
私は本当に感謝してます。ありがとうね。



卒業式の朝から
娘の手紙で号泣させられてしまった。

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そして、夫がポツリ・・・。

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そりゃそうだ!

その差は、
私が長女とケンカした日々の濃さだ。

長女と私には
言い争ってきた数の分だけ、
卒業を迎えた今日、
たくさんの思いがあるのだから。




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子育てが終わったわけじゃないのだろうけど、子どもが高校を卒業するって、こんなにも肩の荷が降りるものなんだなぁと。あぁー終わった!と、心底ほっとするというか。でも、うちにはまだ今度小5の娘がいるわけで・・・でも、長女の教訓を生かし、2人目は育てていけるそんな気がする。←甘いよ?
長女は卒業式の翌日、早速ピアスを開けに行ったw そして、今日からお友達と近場の卒業旅行に出かけて行った。