お盆には、ご先祖様が家に
帰ってくると言われている。

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あれは、私がまだ大学生の頃。
友人A君から聞いた話だ。

ちょうどお盆の時期だった。
A君がバイトから帰ってると

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お母さんが話し始めた。

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ミーちゃん(仮名)というのは
A君の家で飼っていた猫だ。

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二階からするあの音は?
原因がわからず、
お母さんは気味悪がっていた。

その後のこと。
A君は幼馴染みと会ったのだけど、
会うなり幼馴染みは真剣な顔をして

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そう言って、話し始めた。

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聞き覚えのある声だった。
でも・・・

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友達は顔面蒼白になってこう言った。

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真面目な顔をして
そんなことを言う幼馴染み。

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まさか、そんなことが起こるなんて!
でも、この時まだA君は半信半疑だった。

そして、次の日のこと。

A君はサッカーのサークル合宿で
信州に向かった。

寺に宿泊し、
山の中にあるフィールドで練習。

その夜のことだ。

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ひとり起きて・・・

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すると、その時、真っ暗な闇の中に
火の玉のような光がゆらゆらと
揺れているのが目に入った。

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A君はビビりまくり、
ソッコー布団に潜り込んだという。

翌日は、
周りが高い木で覆われたフィールドで
地元チームとの試合。

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その試合の最中、
A君は目を奪われた!

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1人の老人がこちらを見て立っていた。

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もう一度、目を凝らして見ると

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その姿は消えていた・・・。

A君は言った。

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特徴的なあのハゲ頭は、
絶対におじいちゃんだった!
そうA君は言い張った。

なぜ自分の周りで
不思議なことが立て続きに起こるんだろう?

そんな気持ちのまま、
合宿は終わり、A君は家に帰った。

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 すると、お父さんは懐かしそうに
こう言ったのだった。

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お父さんのこの言葉で、
A君は確信した。

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あの一連の不思議体験の点と点が
繋がったのだ。

A君は一通りしゃべり終えると

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そういって無邪気に笑うA君を
見つめながら、私は心の中で呟いた。

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それにしても不思議な話。
 
今でもお盆のこの時期になると
思い出す。

やっぱりご先祖様は、
家に帰ってきてるのかと。

でも、お願い!
電話には出なくていいから!
みんな困惑するからね!


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この話、前に書いた気がしていたんだけど、探しても見つからなかった。もしどこかで書いていたとしたら、改正版ということで許してちょうだい。それと毎年お盆がくると思うのは、昔は、長男が家を継いでいったから、その家で亡くなったご先祖様が帰ってくるというものわかるんだけど、今はどうなの? 前にそんな疑問を書いた「天国での会話」この話もよかったら、読んでね。