マカオ香港旅行記【2】のつづき

マカオで初めて迎える朝。

私は、驚いて目を覚ました。

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バスルームから聞こえた夫の大きな声。

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面倒だが、バスルームまで見に行くことにした。

ドアを開けると

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な、なんと夫が、床に転がっていた。

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いやだ、こんなところで
なに寝転がってるのよ?

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どういうこと?

夫が声を振り絞りながら、話し始めた。

眠気眼でトイレに向かい
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バスルームに入った途端・・・

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派手に足を滑らせ、転倒したと。

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夫は言った。

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まるで私のせいみたいな言い方。
私はそんな床をベチョベチョになんかしてないわ。

仮に濡らしてしまったとしても
乾燥の激しいホテル、
朝にはきれいさっぱり乾いているはずよ!

そう言ったら、今度は

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飛行機の中で・・・?

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そういえば、ふっと気になって
そんなこと聞いてみたけど、それがなによ?

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私が故意に水を撒いたと?

ここは欲望が渦巻く
ネオンギラギラの街、マカオ。

だからといって、
妻を保険金殺人の犯人に仕立てるなんて!
バカにしないでちょうだい!

私はそんな浅はかじゃないわ!
見くびらないでちょうだい!
やるなら、ちゃんとプロに頼むわ!
(怒るところ、そこなのか?)

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私は倒れた夫を放置して部屋に戻った。

でも、やっぱり放置できない。

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優しく手を差し伸べたのに

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夫は、立てないと言い張った。

ここまできたら、放っておけないわ!


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そうよ! 
放置できないのは、私の尿意。
(おい、そこなのかって?)

夫の頭上には便器。

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だって、そこ以外
どこで用を足すというのよ?

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と、ズボンを下ろそうとしたその時だった。

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ちなみに
マカオ保険金殺人未遂事件の現場はこちら

p3

白いタオルが投げ込まれようと
立つんや、ジョー!

こんな間近で妻に用を足される!
その危機感が夫をスクッと立ち上がらせた!
夫婦って、すごいわ!(なにが?)


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夫から「立てない。骨が折れているかもしれない」と言われた時には、旅行を途中で切り上げて、帰らなければいけない?と覚悟した。でも、私があることをしようとしたら、それまでの痛みが嘘のように、夫はすくっと立ち上がった。あぁ無事でよかった、よかった!って、喜んでいいのだろうか?