からのつづき

泥棒に入られて
2週間ほど経ったある日。
警察から電話があった。

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警察ってすごい!

千葉県にあった外国人窃盗団のアジトを
突き詰めたというのだ。
かなり大掛かりな組織だったそうだ。

保険会社から電話があり、

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パソコンはうちのものだったが
すでに言語が変えられ使用されていたと知り、
引き取りを放棄した。

気になるのは、真珠の指輪だった。

盗られた真珠の指輪には思い出があった。
まだ夫と付き合い始めたばかりの
クリスマス前。

ふたりで上野動物園に行った帰り、
御徒町(宝石の問屋街)を歩いていた時、

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こういう時、
遠慮なくもの言う性格。

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今の私なら
銀座じゃないのか?問屋街かよ?
と思いそうだが
当時の私はとても心が美しい娘だった。

でも、問屋街といっても
若い私たちが入るには、
敷居が高い宝石店もたくさんあった。

そんなお店を1軒、1軒回って、
数時間・・・。

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夫が指差したのは
とても小さく古い店だった。
中に入るとおじいさんが1人。

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そう思ったのだが、
そこで見たパールのリングに
目惚れしてしまった。

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しかし、夫はそのリングの値段を見ると

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予算オーバーなのは
夫の顔を見れば明らかだった。

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そう言って店を出た。
(なんて心の美しい当時の私)。

私たちは店を出て、
駅に向かって歩き出した。
多分、私はあの指輪のことで
頭がいっぱいだったはずだ。

店を出て10メートルほど歩いた時だったか

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夫はそう言うと、あの小さな店に
駆け込んで行った。

そして・・・しばらくすると
店の前で私に手招きをした。

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店に入ると、
私が欲しかった指輪は
すでにケースに入れられていた。

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あとで夫に聞いたのだが
ダメ元で交渉してみたのだという。

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かなり値引きしてくれたのだった。

貰った身で
こんなこと言うのはなんだが、
給料の3ヶ月分?はたいて買ってくれた
ダイヤの婚約指輪より
私はこの真珠の指輪を失ったことの方が
遥かにショックで・・・。

だから、真珠の指輪が出てきたと聞いて狂喜した。

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しかし、それは私の指輪ではなかった。

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今でも、
あの指輪を貰った時のことを思い出すと
胸がキュとなる。

まだ付き合い始めで、
カッコつけたかっただろう夫が、
私のために値段交渉をしてくれたこと。

またそれをダサいとも思わず、
素直に喜べた自分が
なんとも愛おしく思えるからだ。

後日、窃盗団が捕まったニュースは
かなり大きく新聞に載った。

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ということで
ひとつ心のこりがあるとすれば、
あのパールの指輪。

でも、あの指輪の思い出は
今でも私の心の中で
キラキラと輝きつづけてるから大丈夫よ。

って、きれいにまとめすぎたかしら?

終わり

この話をまとめて読む

(1)台湾編

(2)パワーストーンのブレスレット

(3)警官が到着するまで

(4)夫が電話を切った理由

(5)盗られたもの

(6)犯人が捕まった


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泥棒シリーズはこれで終わります。