でもね・・・一駅も進まないうちに・・・

足がジンジンしてきたのよ。

こ、これは・・・そうあの血圧計の感覚・・・。

まるで、血圧計に足を入れて、加圧し続けている感じ？

これじゃ、飛行機じゃなくたって、

エコノミー症候群になりかねないわ！

『痩せなきゃ！　ホント、大変なことになる！』

そうして、私は決心した！！

「痩せよう！　絶対に痩せよう！」と。

帰ってくると、早速、私は宣言した。

すると、それを聞いた長女は

（あっ、長女、髪の毛切りました。

イメージはAKBのあっちゃんだそうです）

小６女子ともなると、ホントに生意気。

「走って少しぐらいは痩せろ！」くらいの物言いです。

すると、長女はとても面倒くさそうに言ったわ。

いいえ！　ママは一緒に走ろうなんて言いません！

一人きりで走るわよ。

だ・か・ら・こそ、あなたにお願いがあるの！

夜道を女性が一人で走るのは危ないでしょ？

すると、長女はなんて言った？

カ――――ッ！

何を言ってるの！　あなた全然わかってないわ！

そうよ、昼間なら・・・

遠くからママが走ってきても・・・

近づいてきたら、太陽の日差しの下、気づくはずよ。

でも、それが夜だと・・・

暗がりの中で、顔がハッキリ見えないんだから！

勘違いされる可能性あってあるわけじゃない？

すると、長女は悪びれた様子もなく、こんなことを！

「夜道でもシルエットでわかるって！！」

キ―――ッ！！

とにかく！　

用心するに越したことはないんだからさ！

そう長女に言い聞かせ、夕飯のとんかつを揚げようとしたら・・・

（とんかつなんか食べるから、太るんだよの野次多数）

なんてこと！　

そう言って、急いで玄関で靴をはいていると・・・

長女の声が。

でも、長女ったら、なかなか降りてこない。

イライラした私は、

「ぺーちゃん！　ぺーちゃん！　ここよ。

もー早く乗ってよ！　時間がないんだから！！」

そう運転席から声をかけると、明らかに驚いている様子。
そして、助手席に乗ってきた娘の腕にはなぜか犬？

「そうだよ、駅のスーパーまで歩いて行くと思ったから

暖かい服に着替えさせてたの！」

そう言うと、長女は私を疑わしい目を睨みながら、

こう言った。

「大体さ～駅のスーパーまで歩いて5分だよ！

その5分が歩けないで、車でわざわざ駐車場のあるスーパーに

行こうだなんて！！ママ？」

えっ・・・・・・・。

長女が言った通りでした。

いいえ、正確には「走る気はある」んだけど・・・

あれから、一度も走っていません。

だって、いざ走ろうと思っても、

玄関のドアを開けると・・・

あまりの寒さに、そのままコタツに戻ってしまう。

そう、寒いのがいけないのよ！

寒いのがね・・・

私は今日もコタツの住人となって、

「春よ　こい！　早く　こい！」のみいちゃんの気持ちで

春の訪れを待っている。

暖かくなったら・・・

走れる気がする、痩せる気もする・・・

そうよ、今日だって、走ろうと思ったら雪降っちゃうし・・・。

寒いのがいけないのよ・・・寒いのがね・・・

早く暖かくならないかなぁ～はぁ～。