私が韓流にハマらないわけ
友人のBちゃんは大の韓流好きだ。
そんなBちゃんの家には、
すぐにでもレンタルビデオショップが開けるほど
韓流ドラマのDVDがたくさんある。
そして、いつもそのDVDを前にBちゃんは言う。
そんなBちゃんのお誘いを前に、私は
いつだって、曖昧な返事をしてしまうの。
すると、Bちゃんは決まって怒ったようにこう言うのだ。
Bちゃん・・・実はね・・・
私、韓流ドラマが大好きだったの。
だから、だから、怖いのよ・・・。
ハマリ過ぎたあの日々・・・
今思い出しても辛くなるの・・・。
あれは長女がまだ幼稚園に通っていた頃。
ある日、夫がドラマを観ていた。
なんとなく昭和の香りがする感じ?のドラマ。
「えっ? 韓国のドラマ?」
「冬のソナタっていうドラマ。評判がいいらしいんだよ。一緒に観ようよ」
「え? 私、韓国ドラマなんて興味ないわ」
「でも、ほらちょっと観てみようよ」
そう言われて、渋々テレビの前に座らされた私。
ところが、次の週には・・・
すっかりハマってしまった私。
このようにして、私は韓流ドラマにのめり込んでいった。
それしても、展開がもどかしいったらない!
私は毎週テレビに向かって、文句ばっかり言っていたわ。
あぁ!! イライラするわ!
とてもじゃないけど、観てられないわ!
観ていられないと言いながら・・・
番組が終わってしまうと・・・
次の展開が気になって気になって・・・
1週間は頭の中、冬ソナ一色。
ドラマのことが気になって心穏やかではいられなかった。
そんなある日、私は思い立ったのよ!
こんなイライラして、1週間過ごすというのは
精神的もよろしくないわ!
そうよ! もうこうなったら、冬ソナのビデオを全巻借りてきて、
一気に観てしまうしかないわ!
そうして、私は鼻息荒く、レンタルビデオ屋に向かったの。
目指すは、そうよ!
韓国ドラマのコーナー!
と、ところが!!
私と同じことを考えている人はたくさんいたようで・・・
冬ソナのビデオにはどれもレンタル中の札が!
その日から、私のレンタルビデオ屋通いが始まった。
娘を朝、幼稚園に送ると、開店を待って、
レンタルビデオ屋に駆け込み、
そして・・・レンタル中の札を見て、
肩を落として、ビデオ屋を後にする・・・そんな日々の繰り返し・・・。
ついには、ビデオ屋の前で返却しに来る人を張り込むまでに・・・。
そうして・・・
張り込みを続けて数日後、ついに、ホシ発見!
ビデオ屋の外からぴったりマークして・・・
返却口でも背後霊のように張り付いて・・・
おばさんのカバンから冬ソナのビデオが出されたら、
さっと私が頂くわ!
えっ? そ、そんなぁ・・・
私はまた落胆して張り込みに戻る・・・
そんな毎日を送っていたわ。(どれだけ暇?)
そうして、ある日、
私は信じられない光景を目にするの。
ついに! 冬ソナのビデオから
黄色いレンタル中の札がなくなっていた!!
すぐに全巻借りて来たわ。レンタル期間は1週間。
当時、夫は仕事が忙しく、帰宅するのは決まって深夜。
そんな夫の帰りを待って、冬ソナ鑑賞会は幕を開けたわ。
観始めたら気になって、やめられない性格!
二話観終わった後で夫にそう提案するも・・・
仕事のある夫は翌日のことを考えて、決して無理はしない。
しかし・・・
韓流ドラマというのは、日本のドラマと違って、とても長い。
18話とか20話とかあるのだ。
レンタル期間が迫るにつれて・・・
段々と鑑賞会のスケジュールがタイトになってきた。
「あぁ、わかった! すぐに始めた方がいいな」
それはまるで期末テストを控えた学生のよう・・・。
私たちは返却日の前日まで、
極度の睡眠不足と戦いながら頑張った。
そうして、無事冬ソナ制覇を果たしたのである。
翌日、私は大量のビデオを持って、
清清しい気持ちで、レンタルビデオ屋に返しに行った。
ちょっと疲れてはいたけどね。
でも・・・何なの?
この心にぽっかり穴が開いたような気分は・・・?
そうして、その夜のことだ。
夫が目にしたものとは!!
そうなのだ。私は新たな韓流ドラマを借りてきてしまった。
「秋の童話」全20話。
そうして、再び私たちの深夜の試験勉強にも似た
鑑賞会が始まった。
もうこんな寝不足の日々は体に良くない。
そうわかってはいるものの、
ビデオを返しに行くと、
つい観たことのない韓流ドラマを借りずにはいられない私・・・。
そんな日々を繰り返した結果・・・
私は韓流ドラマから足を洗うことを誓ったのだった。
全20話という長編、
ハラハラドキドキする展開にヤキモキして先が知りたくなり、
我慢できず、一気に観たくなる。
よって、身を滅ぼしていく・・・。
だから、Bちゃん、ごめんね!
一話観てしまったら、最後、
その先に待ち構えている日々を思うと、
私はいつだってはぐらかしてしまうのよ。
私のような性格の人間には韓流ドラマは危険すぎるの!
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寒くなった途端、朝起きるのも辛いし、そして、夜もすぐに布団が恋しくなる・・・。ずっと寝ていたいと思う。やらなければいけないことがたくさんあるのに、寝ることばかり考えている毎日。こたつが恋しい。
明日から10月ですね~。
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