台湾旅行記(4)懐かしの道を歩いて中正紀念堂まで
台湾初日の朝。
昨日の移動の疲れを引きずってはいるものの、
ゆっくり休んでなんかいられなわ。
なんたって、台北滞在時間は、今日と明日しかないんだから。
ホテルでバイキングの朝食を食べる終わると、
私は皆にこう言ったわ。
私たちの滞在しているホテルの最寄り駅『中山駅』から
『中正紀念堂駅』までは地下鉄で3駅。
歩くには結構、距離がある。
でも、私が今年に入ってよく夢に見ていた風景 は、
まさにこの道で・・・どうしても歩いてみたかったのだ。
次女は恐らく途中で抱っこ、抱っことなるだろうから、
あらかじめ簡易ベビーカーに乗せ、私たちは歩き出した。
目に見えるのはこんな風景。
あっ、このヒノキの匂い。懐かしいわ、林田桶店・・・。
*林田桶店については この記事 がお勧め
それにしても、何だかさっきから・・・
道行く人の視線を感じるんだけど・・・思い過ごし?
いいえ、思い過ごしではなかったみたい。長女が言った。
えー? やっぱり?
三歳なのに、ベビーカーはいただけない?
そう思っている時に、すれ違ったベビーカー・・・。
「ペーちゃん、見たわね!」
「うん! 見た!」
そうだ、すれ違ったベビーカーには、
明らかにうちの子より大きな子供が乗っていた。
ってことは、やっぱり皆がジロジロ見ているように感じたのは
錯覚だったってわけね・・・。
この日の台北の天気は曇りで、
歩くにはちょうどいいと思っていたけど、
やっぱり台湾は暑かったわ。
長時間歩いた私たちは汗びっしょり。
喉もカラカラよ~
どこか涼しいところにでも入って、冷たいものでも飲んで
休憩したいと思うものの、これといった店がなく・・・。
そうしているうちに中正紀念堂に到着した。
とりあえず、水分補給&休憩。
ジュースを飲み終わる頃には、何とか元気になってくれたわ。
次女は依然ベビーカーで寝ていたので、姉が

そう言ってくれたので、長女と二人で見に行くことに。
↓この階段の下まで来ると、靴音と笛の音が聞こえてきて・・・
こ、この音は、もしや!
2人して89段の階段を駆け上がる!

ちなみに89段なのは、蒋介石が亡くなった年齢にちなんでだそう。
上に着くと、やっぱり! 衛兵の交代の儀式が行われていた。
一糸乱れぬ動作、
凛とした衛兵たちの姿を見ているね・・・
私の頭の中には、こんなドラマが映し出されるの・・・。
台湾のある田舎町・・・
1人の母親思いの青年がいた。
この青年を演じるのは、金城武ね。
彼は子供頃、家族で訪れた中正紀念堂で、
衛兵の交代儀式を見て以来、
ずっと衛兵になることを夢見ていたのだ。
そして、夢叶って、彼は衛兵の試験に合格したのだ。
青年は田舎に母を一人残し、単身台北へ。
そうして、厳しい訓練を経て、ついに・・・。
母親思いの彼は、こんな手紙を母親に送ってきたのだ。
母は、息子から送られてきたチケットを手に、
台北行きの汽車に乗り・・・
立派な衛兵になった息子の姿を今、この目で見ているのだ・・・
嬉しいよ、武・・・お前は、母さんの誇りだよ・・・
母さん涙が止まらないよ・・・
気がつけば、すっかり母親役を演じていた私。
長女のヤケ冷たい声で現実に戻されたわ。
自分でも不思議なんだけど、
いつもこんな風に頑張っている若い男の子を見ると、
母と息子のドラマが頭の中で勝手に始まってしまい、
大泣きしてしまう私なのよ・・・
武! 立派だよ。お前の雄姿が見られて
母さんとても嬉しかったよ。ありがとう・・・
最高の土産話ができたよ・・・うぅ・・・
(ってまだドラマは終わらない?)
涙と感動の衛兵交代の儀式だったわ・・・。
ところが、長女がこんなことを言い出したのよ。
えっ? ぺーちゃん!
あなた、そんなこと考えながら、見ていたの?
まったく!! そんな不純な目で衛兵の交代を見てたなんて!!
と叱り飛ばしたいところだけど・・・
そうなの。ドラマと平行して、私もつい、いつものくせで・・・
自分でも不思議なんだけど、
いつもこんな風に若い男の子がズラッと目の前に立っていると、
どのこが一番カッコいいかとジャニーさんばりに探してしまう私なのよ・・・
その後は、本堂を見て回った。
中は、蒋介石の記念の品や資料が展示されている
中正紀念堂に約1時間半ほどいて、
次は、『西門』に向かうことに。
東京で言ったら、原宿みたいなところ?
安い若い子向けの店がゴチャゴチャたくさんあるところ。
歩こうと思えば、歩ける距離だけど、
さすがに疲れたので、地下鉄に乗ることに。
でもね・・・ここでもやっぽり・・・
どうも思い過ごしてはなかったみたい。
地下鉄に乗ると、皆の視線が次女に・・・。
なぜ台湾の人たちが次女をこんなにも見るのか?
この時の私たちには、まったくわからなかったの。
でもね・・・その後、段々とわかってきたの。
次女のことを皆が見るそのワケとは・・・?
次回につづく~
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