たった1日のシンデレラ
昨日は私にとって、特別な日でした。
私は家族の誰よりも遅く起きてきて・・・

そうして、こう言いました。

「私・・・今日、誕生日だけど!!」
そう言うと、夫がサッと立ち上がりました。

あら・・・そんなつもりで言ったんじゃないのにィ~
悪いわね。
それから・・・

「私・・・今日、誕生日だけど!!」
そう言うと、娘がサッと立ち上がった。

あら・・・そんなつもりで言ったんじゃないのにィ~
悪いわね。
それからもね・・・

「私・・・今日、誕生日だけど!!」

「私・・・今日、誕生日だけど!!」
なぜか、このひと言で家族皆が動き回ります。

四時過ぎになり・・・
天気がいいので、桜の花を見納めがてら、
3年前まで住んでいた隣町まで散歩に行くことにしました。
その前に、夫が聞いてきました。

4月に入って、結婚記念日もあったし・・・
ここんところご馳走が続いているわね。

昨日は、お友達夫婦が、
とろけるようなお肉とケーキを持ってお祝いに来てくれ、
前夜祭で盛り上がったし・・・
そうね~今日は何かあっさりしたものがいいわね~
あっ!! そうだわ、あの町に行くんなら・・・

○○○とは、
以前ふらりと入った隣町にあるお店なのだけど、
あまりのマズさに、もう二度と行かないと決めた店の名前。
○○○と聞いた家族は・・・

怯えている家族を見ながら・・・

いやだわ~本気にしないでよ~
ちょっと、からかってみただけだよ~ふふふ

何だか私、今日性格悪いかしら?
まぁ、誕生日くらいいいわよね?
それから、散歩に出掛けました。
風が吹いて、桜の花びらが雪みたいに舞っていました。
すると、長女がこんなことを言ったのでした。

え~? そんなこと聞いたことないわ~

と一瞬、疑ってみたものの、
すぐに「幸せを掴まなきゃ!」と躍起になる女三人。

長女の『桜シャワー』のお祝いを受ける43歳。

その後、
誕生日の主役・私のリクエストで手打ちうどんを食べました。

美味しかったわ!
ささやかだけど、いい誕生日だったわ~
そうして、子供たちも寝た後のこと。

「私・・・今日、誕生日なのに!!」
そう言うと、夫がマッサージをしてくれました。

ところが、5分もしないうちに夫が手を止めました。

「終わりだよ!」
「なによ! まだ5分もしてないじゃない!
勝手に終わらせないでよ!」
「いいや!
もう終わったんだよ!!」

嫌な予感がして、すぐに時計に目をやると・・・

新しい1日が始まってました。
夫は、1日抑えていた感情を爆発するかのように
こう言い放ちました。

自分で撒いた種とは言え・・・
今度の夫の誕生日が怖くてなりません・・・。
あっ、でも、
その前に『母の日』がまだあるから、大丈夫?


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