沖縄旅行記(6)涙なしには語れない美ら海水族館へ
からの続きです
前日、遊び過ぎたのが祟って、やっぱり眠いわ・・・。
でも、今日は片道2時間半かけて、
あの美ら海水族館に行くんだから、寝てなんかいられないわ。
「さぁ、起きて! 行きの車の中で寝ていればいいから」
エイヤー! と叩き起こす、そして自らも叩き起きる!
でも・・・しっかり朝食バイキングには顔を出す。
だって、クーポン勿体ないじゃない!
食欲はないけど、ジュースだけでも飲みましょう!
食欲ないわ~と言っておきながら・・・
目の前にご馳走があると、どうしてこんなに欲張ってしまうんだろう?
ジュースだけなんて言ってたのに、
結局お腹一杯食べて、さぁ、出発よ!
車の中で寝ようと思ったのに、やっぱり窓の外に広がる
見慣れない風景はワクワクするものね~。
サトウキビ畑や家の前に置かれたシーサー・・・
どれを見ていても楽しいのよ~
(運転していない私にとっっては)
あっという間に美ら海水族館へ到着よ!
*夫のお腹が余りにも見苦しかったので、エアーブラシ処理しました
こーゆーのがあると、つい顔を出したくなる性分。
まずは、イルカショー『オキちゃん劇場』を見ることに。
ワクワクして早々と席を確保する私たち。
いよいよ、オキちゃんショーが始まったわ!
お姉さんが「イルカのゴンちゃんは25年前から」
活躍しているみたいなことを言った時、
私の頭の中には瞬時に『ゴンちゃん25年の軌跡』みたいな
自作のドキュメンタリーが流れ出し・・・
いやだ! 涙が止まらないじゃない!
見えるわ、ゴンちゃん・・・私には見えるの。
炎天下の中、雨の日も、台風の中も・・・
25年間いつだってゴンちゃんは頑張ってきたのね・・・
ゴンちゃん、私にはあなたの声が聞こえるわ。
前略 ゴン様
涙であなたの姿が霞んでうまく見えません・・・
すると、そんな私に気がついた長女が
難しいお年頃の長女は、この頃私にとても厳しい。
長女の訴えを聞いた夫は・・・
「昔、下田海中水族館に行った時にもね、
あざらしとトレーナーの海中ショーがあったんだよ。
それを見ていたママはさ、号泣してさ・・・
「あの2人は愛し合っている! 恋人同士だ!」
とかワケわからないこと言い出して・・・」
人目を憚らず号泣していたよ・・・
「鴨川シーワールドに行った時もさ、
マンボウの水槽の前で号泣だったよ・・・」
「だから、ぺーちゃんの気持ちがわかるよ・・・」
「パパはある時から悟ったんだ・・・
ところ構わず泣くそんなママのこと・・・」
そんなママのことを?
夫はきっとこう言うのね。そうよ、そしたら私は・・・
ありがとう! ダーリン!
やっぱりあなたは最高のパートナーよ~
と言って抱きつくわ! と思っていたら・・・
何?
「パパはある時から悟ったんだ・・・
ところ構わず泣くそんなママのことは・・・」
「あきらめろ?」
って・・・おい、夫よ!
そんな涙の(私だけか)オキちゃん劇場が終わり、
水族館の建物の中へ。
わぁ~、たくさんの魚がいるわね~と進んでいく。
ところが、ある水槽の前で、子供たちが大騒ぎしていた。
手まで振っているではないか!
何だろうと思って、覗いてみると
あっ!!
あなたは、私の生き別れた弟じゃない?
こんなに立派になって・・・うぅ・・・(涙)
それにしても、美ら海水族館・・・。
どうして今こんなに騒がれているんだろう?
動物園といったら、旭川。水族館といったら、美ら海って感じに。
でもさ、ショーはイルカしかやってないし、
普通の水族館と何が違うの? ちょっと騒がれすぎじゃない?
と思っていたその時だった!!
こ、言葉を失った!
目の前に広がる世界最大のアクリルパネルの水槽。
これは、もうね!!
今までの発言撤回! というくらい圧巻だった!!
巨大水槽に向かって、土下座したくなったくらいよ!
巨大水槽の前には、スタジアムみたいな
高いところから眺められる観客席があって・・・
もし子供たちが一緒じゃなかったら、
私はきっとこのベンチに腰を下ろし、
閉園までずっと眺めていただろう・・・。
海の中が目の前にあったわ。
動く絵を見ているような・・・目の森林浴ならぬ、目の海水浴?
うん、うまい表現が見つからなくてごめん!
これだけは言えるわ! 本当に行ってみる価値は十分にある!
皆が美ら海水族館と騒ぐその意味が、この水槽を見て、
すごくわかった!
そして・・・また私は涙にくれるのである・・・。
今、目の前で泳いでいるジンベイザメよ・・・
イヤだわ、涙が止まらないじゃない!
あなたは何を思って泳いでいるの?
目の前を優雅に泳ぐジンベイザメを眺めながら、
私はずっと泣いていた。
「ぺーちゃん、あきらめるしかないんだよ・・・」
私の背後で、夫がぽそりとそう呟いた。
沖縄旅行記(7)パイナップルパークへにつづく
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