10年以上前のことだ。

友人のH子とけんちゃん、そして夫と

夕方の道を4人で歩いていた時のことだった。

我々の前方に・・・


あたし・主婦の頭の中


まるで煙みたいに、モヤモヤと・・・!

そう、よくいるでしょ? 

たくさんの小さい虫たちが固まって飛んでいた。


あたし・主婦の頭の中


そう、これね。

よくいるよね、これ。

自転車に乗っている時なんか、

あの塊に突っ込んで行くのってかなり勇気がいたりしない?


あたし・主婦の頭の中


いつものように通り過ぎれば・・・

私の大きなブラックホールにどんどんあれが

吸い込まれて行くようで・・・


あたし・主婦の頭の中


ブラックペッパーを吸い込んだときみたいに

くしゃみが出そうよ。


あたし・主婦の頭の中


だから、あれの中に突進していく時は覚悟がいるわけ!

鼻の穴を極力すぼめ、呼吸停止状態キープの、

目への進入も阻止するべく、半目状態キープで

かなりの戦闘態勢であの煙の中を通過しないといけないの。


あたし・主婦の頭の中


そう、あの時、我々の前方には巨大なこれが

うごめいていたのだ。


すると、H子は何の躊躇いもなく、こう言った。


あたし・主婦の頭の中


しろばんば? 


初めて耳にする言葉だった。


あたし・主婦の頭の中


すると、H子は当然と言ったようにこう言った。


あたし・主婦の頭の中


言うでしょ? と同意を求められても・・・

知らないよ! と私。

一緒にいた夫もけんちゃんも口を揃えてこう言った。


あたし・主婦の頭の中


すると、H子は、怒ったようにこう言った。


あたし・主婦の頭の中


何て言うのよ? と聞かれても・・・ 

あんな虫の呼び方なんて、考えたこともなかったよ・・・。

でも・・・あえて言うなら・・・


あたし・主婦の頭の中


わかりやすくていいでしょ?

そう言うとH子は少しバカにしたようにこう言ったのだ。


あたし・主婦の頭の中


前方に群がるたくさんの小さな虫たちを前に

私たちはこの集団のネーミングを巡って

あーだこーだの口論になった。


すると、さっきまで黙っていたけんちゃんが口を挟んだ。

まったくわかっていないね! と言った感じに。


あたし・主婦の頭の中



そう言うと、けんちゃんはきっぱりと言った。


俺は子供の頃からこう呼んでいたさ!!

あれはさ!!



あたし・主婦の頭の中


○○○虫?


けんちゃんの口から出た、

なんともロマンチックなネーミングに

私たちは大爆笑した。

30歳の男性が真顔で言うには、

余りにも似合わないネーミングだった。


ところが・・・

その中で1人だけしんみりしている男がいた。


あたし・主婦の頭の中


夫である。


あたし・主婦の頭の中


そのネーミングにえらく感動したようで、

目をキラキラと輝かせているではないか!


あれから10年以上の歳月が流れ・・・

あのたくさんの小さな虫たちの呼び名なんて

私の頭の中からすっかり忘れ去られていた。

だって、そんなこと、どーでもいいことのよーで・・・。


ところが、昨日のことである。

夕方玄関を出たら、先に外に出ていた夫が

なんとも怪しげなダンスを踊っていた。



あたし・主婦の頭の中


そして、私の気配に気づいた夫が振り返ってこう言った。


「ねぇ!! カータン! こっちにさ~」


あたし・主婦の頭の中


仲良し虫がいるから

気をつけて通りなよ~


10年ぶりに聞いたそのネーミング・・・。

そうだ、けんちゃんはあの日、きっぱりと我々にこう言ったのだ。


あれはさ!!


あたし・主婦の頭の中


仲良し虫!


H子と私が大爆笑したネーミングだ。


10年もの間、夫はあのロマンチックなネーミングを

忘れることなく、心の中でずっと温めいたというのだろうか?


無邪気に仲良し虫と戯れる夫を見て私は思った。

案外、男の方がロマンチック?


あたし・主婦の頭の中



でもね・・・不思議だわ。

いつもはうっとうしいだけのあの小さい虫たちが、

「仲良し虫」と思った瞬間、

何だか愛おしく思えてきたじゃない。


もし、今度皆さんの行く手にこの小さな虫たちが煙のように

漂っていたら、こう言ってみることをお勧めするわ。

「仲良し虫! ホントにあなたたちったら仲良しよね~」

するとね、さっきいまで憎憎しかったあの虫が

きっと愛おしく思えてくるはずよ・・・?



追記:

今回調べてみたら、

あのたくさんの小さな虫たちはユスリカというの? 

「しろばんば」雪虫が群がっている様子をこのように言うようですね。

雪虫とユスリカって同じものなの?




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前回の記事にもたくさんのコメントをどうもありがとうござまいました。そして、アンケートもたくさんの方にご協力して頂き、どうもありがとうございました。
アンケート結果からいうと、真夏に毎日湯船に入る人と入らない人の割合は、ちょっとした差で毎日入らない人の方が多かったですね。でも、あまり年齢には関係ないのかな? 育った環境とか一緒に生活している家族などに関係しているみたいですね。そして、我が家のお風呂の設定温度。子供にとって43度が熱すぎると気づかされました。私にとっては、ぬるま湯だったので、子供にとって、ちょうどいい湯加減とばかり思ってました。昨日から設定温度を少し下げました。

では、今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。