寮母になりたいへの妄想
友達のマリリン(男の古)とは、旅仲間だ。
夜な夜な二人で銀河を旅している。
妄想列車に乗って・・・。
この間もそんな夜のことだった。マリリンは言った。
「何言ってるのマリリン!
それは子供がいたって変わらないわ。
私だって、思い描いている夢がある」
2人同時に叫んでいたわ。
そう、私には寮母になりたいという夢がある。
というのは、長女の高校には、
地方からスポーツ推薦で入学してくる子たちがいて、皆、親元を離れ、1人暮らしをしている。
たまに深夜、長女を誘って、
コンビニにポテトチップスなんかを買いに行くなんて時、
見ると、坊主頭の青年が、お弁当を眺めてる。
そんな姿を見ると、体の中、
溢れんばかりの母性がこみ上げて来て
私は思わず声をかけたくなる。
しかし、
いつだって長女に激しく止められる。
またこんなこともあったわ。
すぐに目に浮かんでくるわ。
1人暮らしの○○くんのアパート。
(こーゆー場合、マンションじゃなく○○荘というボロアパートが舞台)
もはや母性が止まらない。
しかし、例によってすぐに長女に止められてしまう。
お節介だってことはわかっているわ。
でも、1人暮らしている高校生の彼らのことが気になって仕方ない。
お弁当はどうしているのか?
洗濯物は溜まってないだろうか?
だから、私の夢は、
もし宝くじが当たったら、
彼らのための寮を作ることなの!
長女に邪魔されることもなく、
なんのしがらみもなく、
正々堂々寮母として彼らの面倒が、
みたいのよ。
マリリン、今夜の目的地は「寮母」で決まりね。
ガタンゴトン~ ガタンゴトン~
夜、練習を終えた子供たちが寮に帰ってくるわ。
私は言うの。
彼らは言う。
そう言う彼らに
私はぶっきらぼうにこう言うの。
そんな小言をいいながらも、もちろんまんざらでもない。
そして、毎日お弁当を持たせ、熱が出れば献身的に看病し、時には
恋愛相談にも乗ってあげたりするのだ。
「えっ?おばちゃんに恋愛相談なんかしないって?」
いいの、これは妄想だから。
食事、健康管理、心のケア、
私の努力が実り、彼らは夏の甲子園で優勝するの。
寮母としてこんな喜ばしいことはない。
そんな高校生活最後の夏が終わり、
気がつけば3月。
寮母として辛い季節がやってきた。
旅立ちの時よ。
一番手の掛かったピッチャー・ダルが
少年のように泣き崩れているじゃないの。
ダルは言った。
あの日から数年・・・
私の元にダルから手紙が届くのよ。
アメリカ行きのチケットとともに
手紙には頼みたいことがあると書いてある。
その数カ月後だ。
日曜日午後11時
あの葉加瀬太郎のテーマソングが流れ出した。
窪田等の落ち着いた声が流れる。
「その男はメジャーのグランドに立っていた。
でも、自分1人の力じゃここまで来れなかったと」
こんな風に情熱大陸に出るの!
妄想の銀河の中、
うっとりとしている私にマリリンが言った。
いやだ!
マリリン、いくら私でも、
高校生球児に手は出さないわよ!
じゃ一体どういうことよ?
すると、マリリンは話し始めた。
僕の場合は水球部の寮母ね。
ある日、けがをした部員の手当てをしてあげてたら・・・
ほら、水球って怪我が多そうじゃない?
すると、いきなりの壁ドン。
事情がつかめない僕に彼は言うの。
あくまでも受身?
毎回妄想の銀河を走りながら、
マリリンの爆走には追いつけない私よ。
□■□■□■□■□□■□■□■□■
マリリンの妄想話には、まだまだストーリーがあって、「オレはいつもあなたのためだけにゴールを狙ってる!」とか「何回ゴールを決めたら、あなたはオレの気持ちに気づいてくれるんですか!」とか妄想の彼に言わせたい放題。ところが、そこは良識のある大人(どこが?)「最後の試合のゴールは外れて、彼は寮から、ボクから卒業して行くんだよね~」と涙をうっすらと浮かべていたわ。もうついていけない・・・。うそ、楽しませてもらったわ。
夜な夜な二人で銀河を旅している。
妄想列車に乗って・・・。
この間もそんな夜のことだった。マリリンは言った。
「何言ってるのマリリン!
それは子供がいたって変わらないわ。
私だって、思い描いている夢がある」
2人同時に叫んでいたわ。
そう、私には寮母になりたいという夢がある。
というのは、長女の高校には、
地方からスポーツ推薦で入学してくる子たちがいて、皆、親元を離れ、1人暮らしをしている。
たまに深夜、長女を誘って、
コンビニにポテトチップスなんかを買いに行くなんて時、
見ると、坊主頭の青年が、お弁当を眺めてる。
そんな姿を見ると、体の中、
溢れんばかりの母性がこみ上げて来て
私は思わず声をかけたくなる。
しかし、
いつだって長女に激しく止められる。
またこんなこともあったわ。
すぐに目に浮かんでくるわ。
1人暮らしの○○くんのアパート。
(こーゆー場合、マンションじゃなく○○荘というボロアパートが舞台)
もはや母性が止まらない。
しかし、例によってすぐに長女に止められてしまう。
お節介だってことはわかっているわ。
でも、1人暮らしている高校生の彼らのことが気になって仕方ない。
お弁当はどうしているのか?
洗濯物は溜まってないだろうか?
だから、私の夢は、
もし宝くじが当たったら、
彼らのための寮を作ることなの!
長女に邪魔されることもなく、
なんのしがらみもなく、
正々堂々寮母として彼らの面倒が、
みたいのよ。
マリリン、今夜の目的地は「寮母」で決まりね。
ガタンゴトン~ ガタンゴトン~
夜、練習を終えた子供たちが寮に帰ってくるわ。
私は言うの。
彼らは言う。
そう言う彼らに
私はぶっきらぼうにこう言うの。
そんな小言をいいながらも、もちろんまんざらでもない。
そして、毎日お弁当を持たせ、熱が出れば献身的に看病し、時には
恋愛相談にも乗ってあげたりするのだ。
「えっ?おばちゃんに恋愛相談なんかしないって?」
いいの、これは妄想だから。
食事、健康管理、心のケア、
私の努力が実り、彼らは夏の甲子園で優勝するの。
寮母としてこんな喜ばしいことはない。
そんな高校生活最後の夏が終わり、
気がつけば3月。
寮母として辛い季節がやってきた。
旅立ちの時よ。
一番手の掛かったピッチャー・ダルが
少年のように泣き崩れているじゃないの。
ダルは言った。
あの日から数年・・・
私の元にダルから手紙が届くのよ。
アメリカ行きのチケットとともに
手紙には頼みたいことがあると書いてある。
その数カ月後だ。
日曜日午後11時
あの葉加瀬太郎のテーマソングが流れ出した。
窪田等の落ち着いた声が流れる。
「その男はメジャーのグランドに立っていた。
でも、自分1人の力じゃここまで来れなかったと」
こんな風に情熱大陸に出るの!
妄想の銀河の中、
うっとりとしている私にマリリンが言った。
いやだ!
マリリン、いくら私でも、
高校生球児に手は出さないわよ!
じゃ一体どういうことよ?
すると、マリリンは話し始めた。
僕の場合は水球部の寮母ね。
ある日、けがをした部員の手当てをしてあげてたら・・・
ほら、水球って怪我が多そうじゃない?
すると、いきなりの壁ドン。
事情がつかめない僕に彼は言うの。
あくまでも受身?
毎回妄想の銀河を走りながら、
マリリンの爆走には追いつけない私よ。
□■□■□■□■□□■□■□■□■
マリリンの妄想話には、まだまだストーリーがあって、「オレはいつもあなたのためだけにゴールを狙ってる!」とか「何回ゴールを決めたら、あなたはオレの気持ちに気づいてくれるんですか!」とか妄想の彼に言わせたい放題。ところが、そこは良識のある大人(どこが?)「最後の試合のゴールは外れて、彼は寮から、ボクから卒業して行くんだよね~」と涙をうっすらと浮かべていたわ。もうついていけない・・・。うそ、楽しませてもらったわ。
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