夫は、私が興味がありそうな記事を見つけると
よくLINEで送ってくる。

今回もそうだった。

03

夫はまさかこの時、
この本が自分の首を絞めることになるとは
気づいてもいなかっただろう。

付箋の数だけ愚痴がある

08

いや、夫を責めているわけではない?

1

まえがきを読んだ段階から私は、熱くなった。

「なぜ、日本では家事がそんなに大事なんだろう」
「なぜ女性だけが、新卒の就活のときから結婚や育児について考えなければいけないの?」
 これは、大学の4年生のフェイスブックフレンド、ユウカちゃんのつぶやきだ。
「赤ちゃんを産むのは女性しかできないけど、育児も家事も男性だってできる。なのに、男性は結婚や家事のことを、新卒の就活のときから考えないのか」
 私が就活をした30年前の言葉だというのならわかるけど、これはれっきとした今現在の大学4年生のつぶやきである。いまどきの女子大生でも、就活をしながらこんなことを考えさせられているのか・・・と思うと、ユウカちゃんの言葉に暗澹とした気持ちになった。
 そもそも、会社が「全国に転勤があるけど、結婚したらどうしますか?」「子どもが生まれたら?」などと、個人の生活について聞くのは「恋人はいるの?」「どこまで経験はあるの?」と面接で聞くのと同じくらい、余計なお世話に見える。どうしてそんなことを、いつまでも女子にだけ聞くのだろう。

長女を出産した時、
産科の待合室にあった女性週刊誌に
女性ライター募集の記事が載っていた。

子どもを出産したら、
また何か仕事がしたい!
そう思っていた私は

2

退院すると、すぐに履歴書と課題文を書き
祈るような気持ちで投函した。

初めての育児に追われ忘れかけていた頃、返事が来た。

3

私は舞い上がった!

面接の日、私は産後の体を無理やり
リクルートスーツの中に収め、

意気揚々と出版社に向かったのだ。

4

なんだか私はとても誇らしかった。

コの字型に並べられた机に
編集長、編集者。
みんなの前で順番にインタビューする形。

私以外は、皆経験者で
過去の実績をファイルにして持ってきていた。

いよいよ私の番になった。
すると、編集長は言った。

5

・・・・・・・・

6

帰りの地下鉄の中。

窓に映った自分の顔は

たった1年前まで
CAとしてバリバリ働いて頃と
何も変わらないように思えた。


でも、顔は変わらなくても
私は変わった・・・?

7

確かに生後3ヶ月の赤ん坊は手がかかる。
でも、夫も私も同じ子供の親なのに
なぜ母親の私だけが、
子育てをしなさいと決めつけられるのだろう。

涙が溢れてきた。

私は編集長に聞いて欲しかったのだ。

8

ひと言で面接が終わるなら、
こう聞いて欲しかったのに・・・。

でも、この時、
私はまだ気がついていなかったのだ。

この国で母親になるってことが
どれだけ大変かってことに・・・


すみません、
つい熱く長くなったのでつづきは次回へ






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夫が私に送ってきた東洋経済オンラインの記事はこちら「家事をきちんと」日本人を悩ませまくる呪縛 本を手に取る前にぜひこれだけでも読んでみてください。そして、もし何か思うことがあったら、本も読んでみてください。