娘たちが小さい頃から
いつも遊んでいた近所のCちゃんが
1年間の海外留学に行くことになった。

旅立つ前に開いたお別れ会で、
Cちゃんは言った。

1

今の時代、
メールもLINEも、電話だって
海外と無料でできる時代に
なぜ手紙なのかというと、
留学期間は、携帯もパソコンも
してはいけないという
学校の決まりなんだそう。

Cちゃんが旅立ち、数ヶ月が経った頃、
ようやく現地の生活に慣れた
Cちゃんからエアメールが届いた。

2

思い出すわ〜
私が子供の頃、
台湾に住んでいた当時のことを。

あの頃は、日本のテレビ放送もない、
インターネットも、もちろんない。

日本から届くエアメールは
本当に楽しみだったことを。

4

そういえば、昔はエアメールと言ったら

3

だから、郵便受けの中で
ひとめでエアメールってわかったのよね。

今、Cちゃんは
あの頃の私のような気持ちで
日本からの手紙を待ってるはず!

私は娘たちに言ったわ。

5

その翌日のことだ。長女が言ってきたわ。

6

私が子供の頃、いや大人になっても
そうよ、年頃の女の子は、
誰だって、使い切れないほど、
たくさんのレターセットを持ってたわ。

7

その時の気分や相手によって
レターセットを選ぶのが楽しかったわ〜。

今は滅多に手紙も書かない
そんな時代なのね。

私は自分の便箋を長女に差し出したわ。

8

なによ! 
ママは、あなたがいうところの
ババくさい便箋しかないんだけど!

9

えっ、
ファンシーショップが通じない?
レターセットをもってないことより
ファンシーショップが通じないことに
びっくりしたわ!

今なんていうの、あの手の店。
小物屋さん、雑貨屋さん?

女の子の心をわしづかみにする
あのワクワク感は
やっぱり『ファンシーショップ』
あの響きの中に詰まってるのになぁ。


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ファンシーショップが伝わらない? 驚きですよ。長女に再度確認したら「なんとなく想像はできるけど、今までファンシーショップなんて単語は使ったことがない」なんて! ファンシーショップは、女の子の夢のお店!あの言葉の響きにくすぐられる乙女心、わからないんだなぁ。