法事で伯父(父の兄)と話をする機会があり、
父のことでずっと不思議に思っていたことを聞いてみることにした。

実は姉が亡くなる数年前、こんなことを言ったのだ。

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台湾から一時帰国した高校生の時、
なんだったか忘れたけど、
私、探したいものがあってね

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ダンボールの中を探してたの。

そしたら…
偶然見つけちゃったのよ

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パパの高校の卒業アルバムが2冊出てきた。
それも、2年分。

1冊は先輩のものかしら?と中を見てたら

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パパが2年連続登場してた!

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だって、親の人生の挫折ってある意味、
子の励みになる時あるじゃない?

私たちが学生の時、

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そう言って励ましてくれても良かったのに。
なんで黙っていたんだろうって。

姉は高齢になった父に聞いてみたそうだ。

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私たちは今まで
どれだけ盛りに盛った武勇伝を
父から聞かされてきたことだろう。

ワルな男に憧れるヒロシのこと、
ケンカで留年したのなら、
男の勲章にしていたはず!

なにがあったんだろ?
今、伯父に聞かないと永遠に謎のままだわ。


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伯父は「ケンカ」という理由に笑った。

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なぜ父は秘密にしていたんだろう?

でも、なんとなくわからないでもない。
真面目な兄にヤンチャな弟のオレ!
それが売りの父だから、
父親の言うこと聞いて留年なんて絶対に言いたくなかったのかも?



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人生の選択肢で私は父に反対されたことが何もない。学校も就職も結婚も自分で決めてこうするからと報告。父は何も言わなかった。今更ながら、もしかしたら父のこんな経験があったからなのかなと思ったりした。