14年前に夫の兄が交通事故で亡くなった。

独身だった兄のアパートを片付けるのは、
家族で唯一残った夫の役目となった。

義兄は地方に住んでいたため、
週末泊まりがけで兄貴の部屋の片付けに通った。

私も何度か一緒に行ったが、
娘たちもまだ小さかったこともあり、
私の実家に預けなければならず、
夫が1人で通うこともたびたびあった。

ようやく兄貴の部屋が片付いて、
いつもの日常が戻ってきた頃、

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すると、夫は言った。

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あえて何も言わなかったが、
あの時、私は心の中で思っていたのだ。

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今にして思えば、
私はなんにもわかっていなかった。

姉を亡くしたとき、
あの時、夫の言った言葉の意味がすごく理解できた。

姉が亡くなったという現実に向き合おうとすると
自分が壊れてしまいそうだった。

悲しい時は、思いきり泣いたらいい
そういう考え方もある。

でも、私には家族がいて
毎日を生きていかなければいけないわけで…

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姉が亡くなったことは、
箱の中にしまって考えないようにした。

それでも、姉が亡くなった現実に
向き合わなければならない時はたびたびあった。

例えば、嬉しいことがあったとき

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近くに新しいお店ができたとき、
台湾のニュースを見たとき
母が面白いことをしたとき
どれも取るに足らないことばかり。

でも、
そんなたわいもない話ができた姉が
いなくなってしまったことが余計悲しく思えたり…。

今日は、姉の2回目の命日だった。
今日、たまたまLINEを見ていたら
姉が病院の治療を終え、
訪問介護に入ることになったときに、
訪問介護の先生と姉と私の3人で作った
LINEグループが出てきた。

私が付けた「負けるな!香」というグループ名のそのLINE。

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最期はわがままに生きてみようかなぁと
言っていた姉。

今日、姉のお墓参りに行き、私は姉に愚痴った。

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そして、報告したわ。

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姉が亡くなって2年が経った。まだ姉が亡くなったという現実は箱に閉じ込めたままだ。時々、ちょっと開く感じだ。パカッと開けたら、ドーンと落ち込みそうだから。時間がかかるのは仕方ない。今日はたまたま「負けるな!香」のグループLINEが出てきて、悲しくなってしまった。