台湾旅2026⑦44年ぶりの阿里山で迎えたご来光
朝3時。
目覚ましで起きた。
外は当然、真っ暗だ。

まずはひと安心。
準備をして下に降りて行く。
ホテルの温度計は、

4時20分、
ホテルの送迎バスに乗り
阿里山駅へ向かった。

駅のホームには、
祝山駅へ向かう人たちで
すでに列ができていた。

そして、
いよいよ祝山行きの列車が入ってきた。
その瞬間、みんな一斉にスマホを構える。

考えることはみんな同じだ。
祝山駅までは約30分。

阿里山まで来たからといって、
必ずご来光が見られるわけではない。
昨日から、
それだけが心配だった。
そんな話をしているうちに、
列車は祝山駅に到着。
駅には、
今日の日の出時刻が掲示されていた。


いやいや!
せっかくここまで来たんだから、
展望台の最前列で見たいじゃない!
階段を上がり、
その先にある展望台へ向かった。
そして、そこで目にした光景に、

言葉を失った。
目の前いっぱいに広がる、大雲海。

こんな景色、
本当にあるんだ……。
まだ訪れたことはないけど、
きっと天国って
こんなところなんじゃないか?
やがて、
真っ白だった雲海が
少しずつ薄いピンク色に染まり始めた。

なんて幻想的なんだろう。
しばらくすると、
祝山のガイドのおじさんがやってきて
解説を始めた。
もちろん中国語なので、
全部はわからない。でも、

そんな言葉が聞こえるたび、
観光客から、パチパチパチパチ!
一斉に拍手が起こる。
どうやら、
今日の雲海はかなり素晴らしいらしい。

そして、こんな美しい景色、
ふたりにも見せてあげたいと思った。

でも多分、
ふたりはこう言っている。

そっか。そっち側から見たら、
珍しくもないか。
そしてついに、
太陽が少しずつ顔を出し始めた。

次の瞬間、


そこにいる全員から
歓声が上がった。

きっとスマホを持っていなかったら、
みんな拍手していたと思う。
国籍も年齢もバラバラ。
でも、
ここでご来光を見ているみんなが、
今、同じものを見て
同じように感動している。
そんな不思議な一体感があった。

昇ってくる太陽を見ていると、
新しい日の光が、
体の中に溜まっていた
雑念とか煩悩とか、
全部洗い流してくれるような
気持ちになった。

せっかく洗い流された煩悩が
夫の一言で戻ってきたわ。
さて、昨日教えてもらった通り、
帰りの列車を乗り過ごすわけにはいかないので駅へ向かった。

帰りは阿里山駅まで戻らず、
途中の沼平駅で降りる予定だ。
昨日、ガイドさんが
おすすめしてくれたのだ。

ということで、沼平駅で下車。

ここから
水山巨木を目指す。
道には矢印があるので、
その通りに進んでいく。
ところが……

我々が不安になるのも
無理はない。
なぜなら、人っ子ひとりいない!
でも、
道は合っているはず。
水山巨木へ向かう遊歩道は、
昔の森林鉄道の線路沿いを
歩いて行くらしいから。

誰もいない。
木々に囲まれた線路の上を
ふたりで歩いていると、
自然と口から出てくる歌は、
もちろん、これしかない。

さらに歩いていくと、
突然、視界が開けた。

目の前には、
またまた素晴らしい雲海!

「雛族聖山ー塔山」
ここから見えるのは
標高2663メートルの塔山。
塔山は、
台湾の先住民族・ツォウ族にとって
神聖な山とされている。
言い伝えでは、
善き人の魂が帰る場所とも
されているそうだ。
なるほど。
死者じゃなくても、
ここに立っているだけで
魂が安らぐわ。
そして再び、♪ダーリン ダーリン♪と
歌いながら歩いていく。

すると、その先に――巨大な木が現れた。

水山巨木。以前は樹齢約2700年と
推定されていたそうだが、
現在、より新しい調査では
約1081年と推定されているそう。
2700歳から1081歳。
ずいぶん若返った!それでも私より
1000歳以上年上だけど。
夫と比べると、
その大きさがよくわかる。

ご来光を見て、
雲海を見て、
水山巨木まで見た。大満足!
来た道を戻り、
ホテルへ向かった。

ホテルに戻って朝食。
なのだが、朝食の写真なし!
ご来光で写真を撮りすぎて、
このあとのために
スマホは部屋で充電中。
ただひとつ覚えているのは、
パッションフルーツを
いっぱい食べたこと。
朝食を済ませ、
ホテルをチェックアウト。
阿里山駅へ向かい、
荷物をロッカーに預けた。
まだ行きたい場所がある。
神木駅だ。
かつて、
阿里山の見どころといえば、
「阿里山の神木」だった。
私が修学旅行の作文の表紙に
貼っていた絵葉書。

この神木に、
もう一度会いたかった。
私が訪れた頃には、
すでに落雷による大きなダメージを
受けていた。
その後、
1997年の豪雨で幹の一部が倒れ、
残った部分も倒れる危険があったため、
1998年、安全のため人工的に
放倒されたという。

神木駅に着くまで、
ドキドキしていた。
が、ありゃ!

あれから長い年月が経ち、
神木は苔に覆われ、
周りの森に溶け込むように
横たわっていた。
そうか。44年って、
こういうことなんだ。
私がここに来なかった間にも、
阿里山にはずっと時間が流れていたんだ。
でも、見に来られてよかった。
小学生、中学生の頃に見た阿里山を
もう一度、自分の目で見ることができた。
これで思い残すことはない!
12時。ビジターセンターで、
嘉義へ向かうツアーの車を待っていた。
すると、昨日、
中国語のガイドさんの説明を
英語で通訳してくれたご夫婦に
また会った。
私が子どもの頃、
台湾に住んでいたこと。
ご夫婦が20年間、
シカゴで暮らしていたこと。
奥さんの妹さんが
日本に住んでいた時代には、
何度も日本へ遊びに来たこと。
いろんな話をした。
そして、
出会った記念に、
一緒に写真を撮ってもらった。

44年ぶりに訪れた阿里山。
ずっと見たかったご来光が見られた。
素晴らしい雲海も見られた。
水山巨木にも会えた。
そして、
あの神木にも
もう一度会うことができた。
親切なご夫婦との
嬉しい出会いもあった。
阿里山でまたひとつ、
忘れられない思い出ができた。
目覚ましで起きた。
外は当然、真っ暗だ。

まずはひと安心。
準備をして下に降りて行く。
ホテルの温度計は、

4時20分、
ホテルの送迎バスに乗り
阿里山駅へ向かった。

駅のホームには、
祝山駅へ向かう人たちで
すでに列ができていた。

そして、
いよいよ祝山行きの列車が入ってきた。
その瞬間、みんな一斉にスマホを構える。

考えることはみんな同じだ。
祝山駅までは約30分。

阿里山まで来たからといって、
必ずご来光が見られるわけではない。
昨日から、
それだけが心配だった。
そんな話をしているうちに、
列車は祝山駅に到着。
駅には、
今日の日の出時刻が掲示されていた。


いやいや!
せっかくここまで来たんだから、
展望台の最前列で見たいじゃない!
階段を上がり、
その先にある展望台へ向かった。
そして、そこで目にした光景に、

言葉を失った。
目の前いっぱいに広がる、大雲海。

こんな景色、
本当にあるんだ……。
まだ訪れたことはないけど、
きっと天国って
こんなところなんじゃないか?
やがて、
真っ白だった雲海が
少しずつ薄いピンク色に染まり始めた。

なんて幻想的なんだろう。
しばらくすると、
祝山のガイドのおじさんがやってきて
解説を始めた。
もちろん中国語なので、
全部はわからない。でも、

そんな言葉が聞こえるたび、
観光客から、パチパチパチパチ!
一斉に拍手が起こる。
どうやら、
今日の雲海はかなり素晴らしいらしい。

そして、こんな美しい景色、
ふたりにも見せてあげたいと思った。

でも多分、
ふたりはこう言っている。

そっか。そっち側から見たら、
珍しくもないか。
そしてついに、
太陽が少しずつ顔を出し始めた。

次の瞬間、


そこにいる全員から
歓声が上がった。

きっとスマホを持っていなかったら、
みんな拍手していたと思う。
国籍も年齢もバラバラ。
でも、
ここでご来光を見ているみんなが、
今、同じものを見て
同じように感動している。
そんな不思議な一体感があった。

昇ってくる太陽を見ていると、
新しい日の光が、
体の中に溜まっていた
雑念とか煩悩とか、
全部洗い流してくれるような
気持ちになった。

せっかく洗い流された煩悩が
夫の一言で戻ってきたわ。
さて、昨日教えてもらった通り、
帰りの列車を乗り過ごすわけにはいかないので駅へ向かった。

帰りは阿里山駅まで戻らず、
途中の沼平駅で降りる予定だ。
昨日、ガイドさんが
おすすめしてくれたのだ。

ということで、沼平駅で下車。

ここから
水山巨木を目指す。
道には矢印があるので、
その通りに進んでいく。
ところが……

我々が不安になるのも
無理はない。
なぜなら、人っ子ひとりいない!
でも、
道は合っているはず。
水山巨木へ向かう遊歩道は、
昔の森林鉄道の線路沿いを
歩いて行くらしいから。

誰もいない。
木々に囲まれた線路の上を
ふたりで歩いていると、
自然と口から出てくる歌は、
もちろん、これしかない。

さらに歩いていくと、
突然、視界が開けた。

目の前には、
またまた素晴らしい雲海!

「雛族聖山ー塔山」
ここから見えるのは
標高2663メートルの塔山。
塔山は、
台湾の先住民族・ツォウ族にとって
神聖な山とされている。
言い伝えでは、
善き人の魂が帰る場所とも
されているそうだ。
なるほど。
死者じゃなくても、
ここに立っているだけで
魂が安らぐわ。
そして再び、♪ダーリン ダーリン♪と
歌いながら歩いていく。

すると、その先に――巨大な木が現れた。

水山巨木。以前は樹齢約2700年と
推定されていたそうだが、
現在、より新しい調査では
約1081年と推定されているそう。
2700歳から1081歳。
ずいぶん若返った!それでも私より
1000歳以上年上だけど。
夫と比べると、
その大きさがよくわかる。

ご来光を見て、
雲海を見て、
水山巨木まで見た。大満足!
来た道を戻り、
ホテルへ向かった。

ホテルに戻って朝食。
なのだが、朝食の写真なし!
ご来光で写真を撮りすぎて、
このあとのために
スマホは部屋で充電中。
ただひとつ覚えているのは、
パッションフルーツを
いっぱい食べたこと。
朝食を済ませ、
ホテルをチェックアウト。
阿里山駅へ向かい、
荷物をロッカーに預けた。
まだ行きたい場所がある。
神木駅だ。
かつて、
阿里山の見どころといえば、
「阿里山の神木」だった。
私が修学旅行の作文の表紙に
貼っていた絵葉書。

この神木に、
もう一度会いたかった。
私が訪れた頃には、
すでに落雷による大きなダメージを
受けていた。
その後、
1997年の豪雨で幹の一部が倒れ、
残った部分も倒れる危険があったため、
1998年、安全のため人工的に
放倒されたという。

神木駅に着くまで、
ドキドキしていた。
が、ありゃ!

あれから長い年月が経ち、
神木は苔に覆われ、
周りの森に溶け込むように
横たわっていた。
そうか。44年って、
こういうことなんだ。
私がここに来なかった間にも、
阿里山にはずっと時間が流れていたんだ。
でも、見に来られてよかった。
小学生、中学生の頃に見た阿里山を
もう一度、自分の目で見ることができた。
これで思い残すことはない!
12時。ビジターセンターで、
嘉義へ向かうツアーの車を待っていた。
すると、昨日、
中国語のガイドさんの説明を
英語で通訳してくれたご夫婦に
また会った。
私が子どもの頃、
台湾に住んでいたこと。
ご夫婦が20年間、
シカゴで暮らしていたこと。
奥さんの妹さんが
日本に住んでいた時代には、
何度も日本へ遊びに来たこと。
いろんな話をした。
そして、
出会った記念に、
一緒に写真を撮ってもらった。

44年ぶりに訪れた阿里山。
ずっと見たかったご来光が見られた。
素晴らしい雲海も見られた。
水山巨木にも会えた。
そして、
あの神木にも
もう一度会うことができた。
親切なご夫婦との
嬉しい出会いもあった。
阿里山でまたひとつ、
忘れられない思い出ができた。
□■□■□■□□■□■□■□■
旅先でステキな風景に出会うと、「娘たちにも見せてあげたいな」と思う。今回も一緒に行くか迷った。でも、今回の旅はとにかく朝が早い。若くて朝が弱い娘たちには向かないし、「起きろ!」「支度しろ!」「早くしろ!」私もそんなことばかり言って、ストレスが溜まりそうだったので、今回はシニア夫婦旅にした。阿里山であのご来光を見たとき、「あぁ、やっぱり娘たちにも見せてあげたかったな」と、一瞬思った。でもね。もしかしたら、この年だからこそ、ご来光がこんなにもありがたく感じられたのかもしれない。そして何より、まだ足腰が元気なうちにここを訪れることができてよかった。旅には、そのときの年齢だからこそ心に響く景色があるのかもしれない。
コメント
コメント一覧 (26)
カータンの思い出の度に 付き合ってくれる旦那さんもステキ!
カータン
が
しました
ご来光の写真、自然と涙が溢れてきました。
カータン
が
しました
これからGong chaで阿里山ウーロンティーをオーダーする時、カータンのブログを思い出しそうです😊
カータン
が
しました
わたしは、「ムスメさん、よく聞ーけよ 山男にゃ惚ーれーるなよ」でした。
カータン
が
しました
カータン
が
しました
ご主人と靴がお揃い(^^)
神木はジブリに出てきそうな神秘的に苔生えて雰囲気ありますね〜
会いたかった木に会えて、ご来光も🌅
旅っていいな、素敵だなと思いました。
カータン
が
しました
神木がイメージと大きく違っていても、「きちんと時間が流れていた」と受け入れられたこと。
私はあらゆるものに抗っていて、もう40を過ぎたのに、理想の自分になれなくて、エネルギーも消耗し、辛い…という感情が大きく。
でもカータンの記事を読んで、これから、もっと、力を抜いて、自然な出会いを受け入れていこう、感謝していこう、と思いました。
カータン
が
しました
写真見るだけで浄化されましたよ。
人生の過程で周りに人やペットが増え、そして減って行く(←今、私はここ)でも、子どもたちが結婚したらまた増えて行く。
そして最後に自分が消えて行くんだなぁって最近は考えます。まぁ、それが新陳代謝?笑笑
カータン
が
しました
カータンさんの強運にも、ツアーでの素敵な出会いにも、巨木にも起こる自然の摂理にも、娘さん達にも見せたかったほどの感動的な光景などなど…
カータンさんの一言一言に感情がこもっていて、ジワッとあたたかくなりました。
素敵なお話、ありがとうございました。
カータン
が
しました
カータン
が
しました
カータン
が
しました
カータン
が
しました
美味しいものの写真も、自分が食べられない分見たいて満足です。(食べられない患者さんが大食い動画を見て満足すること、あるあるらしいです)
旅は、よく歩き、よく食べられることでより楽しめるのですね😊
カータン
が
しました
天国のお2人が大雲海を見せてくださったのかもしれませんね!娘さん達にもぜひこの体験をして欲しいです♡
カータン
が
しました
足腰が弱って来てるので、ちょっと同じ日程は難しいのかも。
3月に膝の手術をしたら是非!目標ができました。
ありがとうございました。
カータン
が
しました
台湾旅行記、毎日楽しく読んでます〜
カータン
が
しました
こんばんは。
ご来光に千年を超す巨木の写真を見せていただき、ありがとうございます😭😊
幸福感が広がります。
台湾の木が、奈良の薬師寺の堂塔再建のために使われていると本で読みました。
千年の命を生きた木は、建物にしても千年の命を生きると棟梁が語っておられました。
日本では残念ながら、それだけの木が揃わなかったので台湾に助けていただいたとのことで、薬師寺の当時の管主自ら命の御礼にと桧の苗を台湾の山に植えに行かれたと書かれていました。
阿里山のご来光、巨木、神木、拝見できて嬉しいです。
カータン
が
しました
心洗われました!
さすが、カータンパワー‼️
ステキな写真を、見せてくださってありがとうございます🌞
カータン
が
しました
台湾の人はブスっとしてる態度でも皆んな優しくて大好きです❤
カータン
が
しました
娘ちゃんたちはまだ若い!
いつかカータンのブログを見返して行ってくれることでしょう。
見に行きたいと自ら思った時の方が感動も大きいような気がする。
カータン
が
しました
旅行に参加している気分で楽しかったです
最後の言葉、同感です!
年代によって見方、捉え方が違ってきますね
お疲れさまでした
カータン
が
しました
カータン
が
しました
朝早く起きた甲斐がありましたね。
お父さん、お姉さんと4人で見た御来光は、特別ですね🌄
妹とブログの写真を見ながら、✈️台湾旅行へ行こうと、気持ちが高まりました。
まだまだ知らない台湾。
台湾の魅力がマシマシです✨
台湾旅行記、続きが楽しみです😊
カータン
が
しました
でプッと吹き出し、「私ら、毎日みてるから」との、天国在住のお二方の言葉でジーン。
雲海の神秘、ご来光の荘厳を吹っ飛ばす「手遅れじゃない?」に大笑い。
今回も盛り沢山。ありがとうございました。
それにしてもお二人とも元気だなあ👏👏
カータン
が
しました
ちょうどテレビで高雄の特集を見て、台湾いいな~行きたいな~と夫と会話していたところの今回のカータン台湾旅!なんて奇遇!!
阿里山は初めて知ったけど、ご来光は本当に感動した!!亡き人たちも一緒に連れて、家族想いのカータンらしい素敵な旅、憧れます😊
アラフィフの私もそろそろ夫とシニア旅してみようかなぁ~😆
カータン
が
しました
ご夫婦でいい旅が出来ましたね。
お父様、お姉さんもカータンと一緒に感動していることでしょう。
カータン
が
しました